The Children of Clay 攻略ガイド【完全版】
『The Children of Clay』は、静寂の中で進行する考古学的ホラー短編作品です。プレイヤーは不気味な遺物を前にして、少しずつ“何かが狂っている”ことに気づき始めます。本作はジャンプスケアを使わない、じわじわと精神を侵食するタイプの心理ホラーであり、操作はすべてクリックによる観察と選択で構成されています。
プレイ時間は約15〜30分程度ですが、選択によって分岐し、複数のエンディングが存在します。本記事では、すべての観察対象と選択肢、隠し演出、各ルートの到達条件を完全網羅した形で攻略していきます。
ゲームの基本構造と操作方法
- プレイスタイル:一人称固定視点で、周囲の対象を観察・調査していく形式
- 操作方法:マウスのみ。クリックで対象を調べたり、選択肢を選ぶ
- ゲーム構造:全体は数章(Scene)で構成され、プレイヤーの選択により分岐が生じる
注意すべき点は、「何をどの順番で調べたか」「途中で調べずに無視したか」が後の演出・結末に影響を与えるという点です。
Scene 1:Clay Offering(粘土の供物)
最初の場面では、古びた石棚の上に奇妙な粘土の仮面・手・小像などが並べられています。
観察対象(クリック順に変化あり)
- 中央の粘土仮面:注視後、うめき声のような音が発生
- 左側の“焼かれた手”:何かを掴むような姿勢。2回観察すると視界が赤く点滅
- 棚の下部:小さな文字の刻まれたプレート(これが「Clay Children」との関係を示す)
この章では、何も調べずに3分以上待つと特殊演出が発生し、「視点が勝手に動く」イベントに繋がります(隠し実績“Unseen Memory”のフラグ)。
分岐の発生
すべてのオブジェクトを「調べる」前に仮面を触ると、エンディングA固定になります。逆に、左→下→右→仮面の順で観察すると、別ルートへの分岐が可能となります。
Scene 2:Rite of Memory(記憶の儀式)
仮面をクリックすると、視界が暗転し、次のシーンへ移行します。ここではストップモーションのような儀式が展開され、周囲に配置された粘土像が不気味に変化していきます。
観察対象
- 正面の祭壇:血のような粘土で描かれた輪の中に座す像
- 右側の像:頭部が破損。視点を当て続けると一瞬“別の顔”に切り替わる
- 天井の梁:奥に吊られた何かの影。カーソルを合わせても反応がないが、演出トリガー
この場面での重要な分岐は、「儀式に参加する」か「立ち去る」かを選べる点です。
選択肢:
- ▶ 手を差し出す(儀式に参加)→ End B または End Cへ分岐
- ▶ 立ち去る → End A固定
この時点で観察数が3未満の場合、強制的に立ち去るルートに変更されます(エンディング固定)。
次のパートでは、各エンディングの条件と演出の違い、ならびに隠し演出・実績を解説していきます。
Scene 3:The Hollow Embrace(空洞の抱擁)
儀式を選択した場合、場面は再び変化し、今度は“胎内”のような閉塞した部屋に移行します。この空間では操作できる対象は少なく、視点と効果音、音の途切れ、像の動きのみで恐怖を演出してきます。
ここでの変化点:
- 何も操作せずに2分以上経過:視界が粘土で閉じられ、強制的にEnd Cへ
- 像に3回カーソルを合わせる:目を開く演出 → End Bルート進行
どの像に“目を向けるか”で最後の分岐が確定します。
中心の「胎児のような粘土像」を長く見つめると、エンディングCになります。
全エンディング分岐条件まとめ
エンディング名 | 条件 | 特徴 |
---|---|---|
End A:拒絶 | 儀式に参加せずに退去 | 像が崩れ、視界が閉ざされて終わる(無知の終幕) |
End B:同化 | すべて観察し、儀式参加+粘土像を見つめる | 像に飲み込まれるが、視界はそのまま続く(受容) |
End C:犠牲 | 操作放棄または強制粘土視界封印 | 粘土の中で「自分」が静かに崩れていく(没入) |
End D:目撃者 | 儀式前に「赤いマークの棚」を5秒以上凝視(隠しルート) | 外部視点で全体を見届ける唯一のエンド(メタ構造) |
実績一覧と解除方法
Steam版では以下のような実績(全5種)が確認されています:
実績名 | 条件 |
---|---|
Claybound | いずれかのエンディングに到達 |
Observer | すべての観察対象を調べる |
The Rite | 儀式に参加する |
Stillness | 一切操作せずにEnd Cを見る |
Unseen Memory | Scene1で3分放置して幻視演出を見る |
物語考察:粘土の子供たちとは
タイトルにある“Children of Clay”は、古代の儀式に用いられた「命なき奉納像」を指していると考えられます。以下のような暗示がゲーム中に散見されます:
- 「血を混ぜた粘土」:生贄儀式のメタファー
- 「見つめることで命を与える」:観察によって完成する物語
- 「手を差し出す」:プレイヤーが“参加者”となる構造
最後の視点移動で“自分が像だった”という構図も成立するため、本作はプレイヤーをも儀式に取り込む「メタホラー」の性質を持つ作品と解釈可能です。
よくある疑問とFAQ
- Q. セーブやロード機能はありますか?
- A. ありません。最初からやり直す設計ですが、周回は10〜15分程度で完了します。
- Q. クリック対象を全部見逃すとどうなりますか?
- A. End A固定となり、考察要素は出現しません。
- Q. エンディングは順番通りに見ないと隠しが出ませんか?
- A. いいえ、End DはScene1の特殊行動のみでフラグが立ちます。
- Q. 怖さの種類は?
- A. 直接的な脅威やスプラッター表現はなく、儀式的・精神的・沈黙の恐怖が中心です。
静かな恐怖演出の意図と構造
『The Children of Clay』が放つ“恐怖”は、ジャンプスケアや追跡系のホラーとは一線を画しています。本作は「音のない空間」「変化の少ない視界」「異常に滑らかなカメラ移動」によって、プレイヤーに“居心地の悪さ”を与えることに成功しています。
具体的には以下のような演出が挙げられます:
- 粘土像の視線:視点移動によって“目が合った気がする”ように設計されている
- 音の間:クリックしてもすぐに反応せず、数秒の“間”があることで不自然さを増幅
- 操作を促さない設計:画面にUIやヒントがほぼ存在せず、プレイヤー自身が“空気の変化”に気づく必要がある
これらはすべて、ホラーの本質である「わからなさ」「わかりたくなさ」にフォーカスした作りといえます。
開発者の意図と背景
本作はインディー開発者 Mike Ten 氏によって制作されており、本人のポストによると「宗教的な儀式と失われた文化への畏敬」がテーマになっているとのことです。
タイトルの“Children”という複数形は、失われた子供たちや記憶、そしてプレイヤー自身の“かつて持っていた何か”を象徴しているとも解釈されます。特定の宗教や神話を直接描写することなく、“儀式”という形で普遍的な恐怖を表現しています。
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- SEPTEMBER 1999:5分間の固定視点で語られる実写風短編ホラー
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